夢はでっかく根は深く。

バイトが終わり電車に乗る。
白い半袖Tシャツを着た角刈おっさん。
膝を曲げ中腰で背筋を伸ばし。
両手には分厚い恐竜の洋書。
まるでティラノサウルスの様に。
動く電車の中で中腰で英語を読み解く。
俺はトリケラトプスだ。
俺はステゴサウルスだ。
ジュラ紀を生き抜くんだ。
と言わんばかりに。
ただそのダイナソー達と違うのは。
汗をかくことだ。
とにかく中腰のせいで大量の汗を垂らしていた。
ダイナソー達が不憫でならなかった。