家猫娘。

久しぶりに街を二人で少しだけ歩いた。
君は僕の腕を掴んでいた。
また街に行きたい。
日曜日の夜。
楽しそうなカップル。
たまならなくなる。
俺は西に人差し指を向けた。
君はパーマの髪が好きだと言うが。
僕は君のストレートヘアが大好きだ。
地軸に絡まりそうなその長い髪。
僕を無視して風になびいて。
その匂いは僕の嗅覚を馬鹿にする。
何を怒っているのかわからん。
ふわふわした音楽が流れているのに。
そんなに憮然とされても。
僕が居ると部屋が散らかると申す。
僕が居る事で部屋が狭くなる。
だから苛々しているのだと思う。
さっきまで抱き合って眠っていたのに。
いきなり殺気立って。
鎮痛剤を探す君。
虫歯はほっといても治らないよ。
お風呂に入っても意味ないよ。
歯医者は今頃歯磨きしてるよ。
僕がジャンクフードを食べれば君は座敷でご飯が食べれるよ。
だからカップラーメンなんか食べないで。
そんなの僕が食べるから。
君の落ちた顔は見たくないよ。
笑ってる顔がいいよ。
そろそろ自転車のサドルを交換しよう。